特報(39秒)

本予告(2分)

※ムビチケ利用での座席指定は、「ネットで座席指定する」「映画館で座席指定する」の2種類があり、ご利用いただける映画館が異なりますのでご注意ください。対応映画館については こちらをご確認ください。

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INTRODUCTION

この国は誰のもの?
忘却に抗うカメラに映る、「愛国」という名の暴力と希望

2019年12月、インドのナレンドラ・モディ政権はイスラム教徒(ムスリム)を意図的に排除した市民権改正法(CAA)を制定。イスラム教徒の間で市民権を剥奪される危機感が高まった。
法律に対する非難の声が増す中、反対運動の拠点だったジャミア・ミリア・イスラミア大学構内に警察が乱入。無抵抗の学生を襲い、200人もの負傷者と多くの逮捕者を出した。
この暴力的な対応と差別的な法律への抗議として、ニューデリー南部のイスラム教徒居住区のシャヒーン・バーグで、大規模な座り込みが始まる。その中心にいたのはムスリムの女性たち。日々の暮らしを営みながら、100日以上にわたって幹線道路を封鎖した。この非暴力で平和的な活動は多くの人の共感を呼び、世代、文化、宗教を超えてインド全土に広がった。
しかし、首都デリーでの地方議会選挙を機に状況は緊迫。トランプ大統領の訪印に注目が集まる中、警察による強制排除が起こりーー。

世代、文化、宗教を超え、インド全土に広がった ムスリムの女性たちによる歴史的ムーブメント

政治的にも社会的にも透明化されてきた、イスラム教徒の女性たち。国家を揺るがす歴史的な抵抗運動の軌跡に、自らの解放と変革の物語を重ねたのは、ムスリム女性のノウシーン・ハーン。信仰から距離を置き、社会に溶け込む努力をしてきた彼女が、インドで台頭するヒンドゥー至上主義の実像をみつめ、自らの生き方、国のあり方を問い直す。インド国内での上映が困難を極める中、山形国際ドキュメンタリー映画祭2023(上映タイトルは『我が理想の国』)で市民賞〈観客賞〉を受賞した意欲作が、遂に日本公開!

インドのアートシーンでは近年、ムスリムの若手作家たちが注目を集めている。彼らはイスラム教徒というアイデンティティを逆手に取り、抑圧的な政治体制への対抗として、マイノリティの側から世界をまなざす。その作品は、自ずと高い独自性と豊かな批評性を帯び、社会的な議論を巻き起こしている。本作もその流れを汲んだ作品といえる。

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ABOUT INDIA

基本情報

面 積:
3,287,469㎢〈世界第7位〉
人 口:
14億6390万人〈世界第1位〉
言 語:
公用語はヒンディー語、他に憲法で公認されている州の言語が21言語
宗 教:
ヒンドゥー教徒(約80%)、イスラム教徒(約14%)、キリスト教徒(2.3%)、シク教徒(1.7%)、仏教徒(0.7%)、ジャイナ教徒(0.4%)
識字率:
73%

*人口は2025年国連統計、それ以外の数字は2011年インド国内の国勢調査

関連年表

2019年12月12日
市民権改正法成立
2019年12月13日
ニューデリー郊外ジャミア・ミリア・イスラミア大学で学生による市民権改正法反対運動が起こる
2019年12月15日
シャヒーン・バーグで抗議運動が起こる
2020年 1月26日
インド共和国記念日
2020年 2月8日
デリー首都圏議会選挙
2020年 2月23日
デリー北東部で市民権改正法反対運動参加者とイスラム教徒を標的にした暴動が発生
2020年 2月24日
アメリカ大統領ドナルド・トランプ訪印
2020年 3月24日
コロナウィルスによるパンデミックを理由とした都市封鎖により、抗議運動は強制的に終了

用語説明

国⺠登録簿(NRC︓National Register of Citizens)

不法移⺠(主にバングラデシュからのムスリム移⺠)の選別のため、インド市⺠を登録することを⽬的 にして作成された名簿。着⼿されたのはアッサム州においてのみである。 1951年に国勢調査により登録された名簿が導⼊された。2013年に外国⼈流⼊問題対策のため最⾼裁 判所が国⺠登録簿の更新を命じた。2019年8⽉に発表された最新の登録簿では申請者のうち約190 万⼈が登録から除外された。登録簿更新の申請には、1951年時の名簿と、1971年3⽉25⽇以前の 有権者名簿に記載された情報「レガシー・データ」に⾃分の⽗⺟、もしくは祖⽗⺟の名前を⾒つけ、 その⼈物との親⼦関係を証明する公的書類を準備する必要があった。しかし、証明書を⽤意すること は、⼥性や⼦ども、トライブ出⾃など社会的弱者にとって困難なことであった。⼀⽅、移⺠出⾃のム スリムはそれほど排除された率が⾼くなく、ムスリム多数県での排除率が⾼くないことと同時に、ベ ンガル⼈ヒンドゥー教徒の間で排除された⼈が予想よりも多いことは物議を醸した。 モディ⾸相は、2019年12⽉の市⺠権改正法が成⽴する直前、国⺠登録簿の作成を全国規模で実施す る意向を表明していたが、後に否定。しかし、市⺠の間では政府が実⾏する予定であるという憶測が 広がっていた。

市⺠権改正法(CAA︓Citizenship Amendment Act)

1950年に発効されたインド憲法を基礎に1955年に制定された市⺠権法は、時代ごとの政治情勢や移 ⺠問題(特に周辺国からの不法移⺠)に対応するため何度か改正を繰り返してきた。 2019年12⽉12⽇に成⽴した市⺠権改正法は、2014年12⽉31⽇以前にパキスタン、バングラデ シュ、アフガニスタンから⼊国した宗教的少数派(ヒンドゥー教徒、シク教徒、仏教徒、ジャイナ教 徒、パールシー、キリスト教徒)の難⺠に対し、インド市⺠権の申請⼿続きを緩和する(市⺠権を認め る)というのもので、イスラム教徒のみが対象外とされた。

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comments

五十音順・敬称略

支持を集めるためにムスリムへの憎悪を煽る政治が、いかなる事態を招くのか。イスラモフォビアが蔓延する本国ではもはや他人事と思えないその帰結に背筋が凍る。権力者はその責任を負わず、マイノリティが一方的に苦しめられるばかりで、横たわる現実はあまりに不条理だ。それでも「この国にいたいなら慎め」というマジョリティの呪縛を打ち消すような、団結した女性たちの非暴力の抗議運動には微かな希望が灯る。「今、傍観していたら何も言えなくなる。行動しないと」という彼女たちの言葉は、国境を越えて、私たちにも向けられている。

ISO
(ライター)

この作品は、インドの市民権改正法という大きなテーマを扱いながらも、一人の人生の選択や葛藤を通して、その現実を静かに映し出している点が印象的でした。
私自身は食を通してインドに触れてきましたが、同じ国の中に、これほど多様な背景や想いが存在していることを改めて考えさせられます。
特定の立場に寄るというよりも、「知ること」「想像すること」の大切さを感じる作品でした。

印度カリー子
(スパイス料理研究家)

「私たちのインドはこんな国だったの?」
属性による排除や分断が進む社会へと投げかけられた疑問は、インドだけのものではない。
これは特定の国の宗教や政治の話ではなく、人間性のもとに連帯する名もなき市民の希望を描いた映画だ。

軽刈田凡平
(インド音楽ライター)

『国家が人を選び始めるとき、何が起きるのか』

ある日突然、
自分の存在を証明しなければならなくなる。

その不安と恐れは、想像を超えている。

制度の変化は、決して紙の上だけで起きるのではなく、
社会の「空気」をも変えていく。

声をあげれば「反逆者」と見なされ、
やがて人は沈黙を選ばざるをえなくなる。

その静かな圧力が、
この作品には確かに映し出されていた。
とりわけムスリムの人々、
そして女性たちは、より弱い立場の中で、
自分の居場所を問い続けなければならない。

それでも日常を生きながら、声を枯らさない人々。

「自由とは誰のものなのか」
「この国は誰のためにあるのか」

この作品の問いは遠い出来事ではなく、
いまを生きる私たち自身の問題として受け止める必要がある。

サヘル・ローズ
(表現者)

山形で上映された時は、「インドのリアルな姿がわかる傑作」として興奮した。だが観直してみると、近年、人々の怒りや祈りをそのまま掬い取った作品は静かに増え、世界中に点在し、互いに響き合いながら、圧政や差別、虐殺に抵抗する“映画による共和国”を形作っているようだ。生命の危険を顧みず、自らの出自でもあるムスリムと女性たちの抵抗運動をカメラで曝け出した監督に、心からの敬意を表したい。必見のドキュメンタリー。

夏目深雪
(映画批評家)

人権侵害を訴える非暴力の抵抗運動はどうしていつも暴力的な仕打ちに合うのでしょう?
時代や国を問わず、こういったことは普遍的な問題で、他人事ではない。

ピーター・バラカン
(ブロードキャスター)

「私たちは慎みも知っているけど、声の上げ方も知っている!」
ブルカを身に纏いながらインド国旗を掲げて憲法を読む女性たちの姿に衝撃を受けた。100日間・24時間道路を占拠し民主主義を叫んだのは、ごく普通のイスラム教徒のお母さんたちだった。
2020年のデリー暴動は単なる宗教闘争ではなかった。彼女たちが座り込んだシャヒーン・バーグは、平等と人間解放の砦であり、発せられた言葉は愛情と結束に満ち、謳われたのは希望の歌だったことを若き女性監督の目を通して知る。辺野古闘争初期のおばあたちの座り込みがオーバーラップし、何度も胸が詰まる。
男性記者の「報道」からこぼれ落ちる歴史の胎動を掬い上げるのは、やはり女なのだ。世界のドキュメンタリー界で活躍する女性監督たちから目が離せない。

三上智恵
(ジャーナリスト/映画監督)

為政者たちは時に特定の集団を「暴徒」「国賊」と恣意的に貶め、差別を政治の道具として振りかざす。家父長制にすがる者たちは、女性たちに「指図」し優位に立ちたがる。この映画で描かれていることは、果たして「遠い」話だろうか。イスラモフォビアの扇動は、私たちのすぐ隣でも起きているのだ。

安田菜津紀
(Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)

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staff

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ノウシーン・ハーン(本作監督)
プロフィール

現代における紛争や政治不安の中で、ジェンダーの視点をテーマに活動するインディペンデント映画作家。最近の関心事は、カシミール地方の女性と子どもの問題である。暴力と紛争がカシミールの若者に与える影響について共同制作した映画『Pushed to the Wall』(2019)は、2020年にオーストラリア現代美術センターのNIRIN NAARMで上映された。本作『わたしの聖なるインド』は、初めて自費制作した長編ドキュメンタリー映画である。 2023年、山形国際ドキュンメンタリー映画祭で市民賞(観客賞)、ケーララ国際ドキュメンタリー・短編映画祭(インド)のコンペティション部門で長編ドキュメンタリー賞を受賞した。

<日本公開に向けてのコメント>

この作品が日本で公開されることをとても嬉しく思います。映画で描かれている弾圧への抵抗、正義、自由に対しての信念は、今日の世界で抑圧的な体制と戦うことがますます困難になる中で、頼りになる力だと考えています。皆さまがこの作品に深く共感してくれるのであれば、それは計り知れない希望となるでしょう。

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監督・撮影・編集:
ノウシーン・ハーン
音楽:
クシュ・アシェール
日本語字幕:
福永 詩乃
宣伝美術:
中野 香
関西宣伝:
松井 寛子(風まかせ)
宣伝:
リガード
配給:
きろくびと

2023年/インド/ヒンディー語、英語/DCP/74分

原題:Land of My Dreams

映倫 次世代への映画推薦委員会推薦作品

©2023 Nausheen Khan

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北海道

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東北

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宮城 フォーラム仙台 2026/06/26〜7/2 0144-37-8182

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神奈川県 あつぎのえいがかんkiki 2026/7/3〜 046-240-0600
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埼玉県 OttO(オット) 順次公開 048-871-8286
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栃木県 宇都宮ヒカリ座 2026/7/31(金)〜8/6(木) 028-633-4445
茨城県 あまや座 順次公開 029-212-7531

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長野県 長野相生座・ロキシー 順次公開 026-232-3016
長野県 上田映劇 順次公開 0268-22-0269
長野県 東座 2026/7/25(土)〜8/7(金) 0263-52-0515
富山県 ほとり座 順次公開 076-422-0821

東海

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※6/29(月)、30(火)は休映
086-231-0019
広島県 横川シネマ 順次公開 082-231-1001

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大分県 シネマ5 順次公開 097-536-4512
大分県 別府ブルーバード劇場 順次公開 0977-21-1192
鹿児島県 ガーデンズシネマ 2026/6/27(土)、28(日) 099-222-8746
沖縄県 桜坂劇場 順次公開 070-5401-1072
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